BLOG.NOIRE

THINK ABOUT SOMETHING.

芸術

非合理合理速度主義

自由意志の証明から明らかなように、虚無は有の前提であり、有を有足らしめるものであり、死とは全くの別概念である。死せる物質は一切の有を生み出さず、しかし生ける物質は虚無を内包する為、創造行為が可能である。 それは死せる物質としては芸術行為とし…

ロッククライミングに見る天才の定義 Pt.2

ロッククライミングの話の続きだけど、標高0m地点(要するに地上)からのルートの見え方と昇り方、標高1000m地点からのルートの見え方と昇り方は、基本的に同じ筈だ。 要するに、標高0m地点=凡人領域と、標高1000m地点=天才領域とでは、実は基本的に「同じ…

ロッククライミングに見る天才の定義

職場で「いえいえ」と発言した時に思ったのだけど、僕の言葉遣いは割と曖昧で、言葉の本来の意味から外れてることもよくあると思う。それでも「いえいえ」という言葉が出てきたのは、「これでイケるんじゃないか」という直観が来たからだ。 日常会話というの…

『狭き過去(文法)』と『広き今(文脈)』

VITAのビームスデザインのポーチを買った。そこで漠然と思ったのが、デザインはまあまあいいんだけど、結局「既存のデザインのデジャヴでしかない」ということだ。ビームスは服も好きなんだけど、最近「ハイ・ユニクロ」みたいなイメージになりつつある。 要…

論理を終わらせるもの

ゲームなんかは既存の素材を当てはめていくというより(もちろんそれもあるんだけど)、当てはめようとするパーツそれ自体が既に創造的=複合的だから、自分の考える創作論は破綻しない。但し小説なんかだと煮詰まった時、それをたった一語の言葉が打破する…

インスピレーションはクローズドなリンク

何となく思ったのだけど、新メニューを考えるのが創作だとして、「この食材は絶対違う」というのがあるだろう。例えば焼きそばの亜流を考えるとして、そこに納豆を入れるとか、普通はまああり得ない訳だ。 この「論外の選択肢」を外していくのは当然として、…

dreams come true

ないものを求めるのも、隙間を求めるのも、独創性としてなんか違う。例えばアパレルで「ジーンズを超えるアイテムを造ろう」という企画があるとすれば、それは馬鹿げている。完全にないものを求める発想で、その縮図が隙間を求める発想で、こっちは現実的だ…

松本人志と宮本茂の対談

今更ながら松本人志と宮本茂の対談を見た。発言の一つ一つに「第一線から見た意見」が窺えて、すごく楽しかった。 但しクリエイティブな成績を残してるから発言に重みが宿る訳で、同じことを例えば僕が言っても何の説得力もないだろな、とは思った。そういう…

必要悪としてのノイズ

The Last Of Usのプレイ動画を観たけど、その辺の「本命を上から並べるだけ」の作品とは違う、心地良い不完全性を感じた。単体で切り取った時にはノイズにしかならないものを、作品性に昇華させてると言えばいいのかな。 本命を順に並べるということは、意識…

ディレクションに到る物語

ドラゴンズドグマを軽くプレイしてみた。そこで思ったのが「全てが凡庸なゲーム」だということで、独断で責任を負うディレクターの気配を感じられなかった。 常識的な判断、本命の判断で総合された、最近のFFに近いクリーンアートと同じ印象を持った。一人の…

マストアイテムの成立条件

中学生ぐらいでスニーカーに興味を持ち始めた時、一目見てカッコいいと思えたのは、コンバースのハイカット。逆にジャックパーセルとかはカッコいいと思えなかったけど、今はジャックパーセルの方が好きになっている。 これはアディダスのウルトラスターとか…

その名前、絶対につき Pt.2

要するに、ネーミングとは観念の収束的対置であり、絶対的なメタファーなのだ。そしてメタファーの根源に迫っていくのが、想念であり、本質の確定作業であり、対象の第一義はその彼岸へと集約され、そこで初めて観念の唯一性が立ち現れるのである――原理的な…

その名前、絶対につき

希少性と美的普遍化の間には一定の因果関係がある。これは全く新しくない意見だけど、希少性は相対的な価値観を煽り、本来普遍性足り得ないようなものまでも、普遍化される訳だ。 例えば松茸なんか、本質的に美味いものではない。毎日食べれたら誰も興味が湧…

ディレクションの根拠

ふと思ったんだけど、普通とは違う行動原理で動いてる人間って、その行動の是非はともかく、鑑賞対象として面白い。例えばマイク・タイソンとか、三島由紀夫とか、デュシャンとかだ。 彼等の行動原理の何が違うかと言うのを最近考えてたんだけど、要するに相…

天地創造の歌

聖に召されて、魔を蝕んで、光の不滅があるものか。流転。輪転。大車輪。天に死すのは僕の美で、地に臨むのは君の美だ!『天地創造第一日目』 火を宿らせて、愛に委ねて、汝の明日があるものか。使命。宿命。無常観。夢を綴るのは僕の詩で、星を語るのは君の…

天地創造の物語

YouTubeに「天地創造の物語」をアップロードしました。 http://www.youtube.com/watch?v=O0a_HeF_PeA この動画はリンク先の説明にもある通り、大神のオープニングにインスパイアされて造り始めたものだけど、日本画的な風雲の描写とか、降り積もる羽根だとか…

リライトは黄金パターンの為にある

偶々ビートたけしと黒澤明の対談をYouTubeで観たけど、黒澤明の発言に「余計なものは要らない」というのがあって、本当にそうだと思った。 余計なものというのは要するに、一つの完成されたシンプルイズベストが先ずあって、そことの既視感を避ける為に試行…

データベース更新型へ

ユニクロのCMがキライな理由は、方法論化されたデータベースを参照してるだけなのに、言い換えれば特権階級の飛び道具に過ぎないのに、芸術性を確保しないままドヤ顔してる点にある。僕のHPのトップにもその要素はあるし(それ以前のレベルか)、人のことは…

一回性という名の出逢い Pt.2

昨日つぶやいた一回性というのは、出逢いのことであり、純粋偶然性というのは、すれ違いのことである。内的必然性の紐が解かれた状態の自由は、何にも出逢わないし、逆に我に紐付けられた自由は、偶然性という出逢いを呼び込む。 これは赤子の頃の自分と今の…

一回性という名の出逢い

少なくともツイッターは僕の場合、偶然性の組織化=ディレクションでやってるつもりだ。明日のツイートはどうなるか分からないし、明後日のツイートなら更にもっと分からないし、そしてツイッターを始めた初日から考えれば、今の自分は想像以上にロジカルに…

神が生まれた瞬間

独我論という訳じゃないんだけど、斉藤和義っぽく言えば「誰もが誰よりも神話している」のが世界の構造だ。 我以上に尊いものを置かない所から、神話が始まる。言わば主人公を自分に設定し、主観を絶対化することで世界はその人の舞台になる。僕にとっては僕…

自由とディシプリン

紐付けからの飛翔はディシプリンを前提として、自由を帰結とするけど、紐なしからの飛翔は自由を前提として、それ自体が枷になることを帰結とする。簡単に言えば子供が順を追って大人になるか、段階をすっ飛ばして大人になるか、その違いだ。 言わば「世界が…

ディレクションの何たるか

ルーチンワークの外側で活動してる人なら分かると思うけど、論文でも、創作でも、試合でも、特攻して初めて見えてくる境地というのがある。いわゆる「偶然性の組織化」というやつだ。 初めから全体像が見えてしまってる創作というのは、基本的につまらない。…

過ちを繰り返さないスピードで

以前にもつぶやいた通り、ロジックと正義は繋がってると思うけど、これは恋的なものからどんどん離れていって、愛的なものに流れていくということでもある。厳密には違うんだけど、要するに隣人愛から遠人愛への、完璧主義への個性の統合だ。 一方でそれは個…

あの素晴らしい躁をもう一度

聖母被昇天という絵画を見た時に「我昇天」という言葉を思い浮かんだけど、今度は自堕落(横溢)に対する言葉として「被堕落(決壊)」という言葉を使ってみよう。結構いろんなものを照らし得る強度を持っていると思うし、自動書記の可能性を押し広げる光に…

決壊こそがドラマ

ツァラトゥストラとカラマーゾフだと、どう考えても作品としてカラマーゾフの方が上位構造だ。ほとんど一人の人物が話を進めていくツァラトゥストラは、その構造上欺瞞や独善といった綻びが出てくるからだ。 バフチンが言うようなカーニバル文学は現実の近似…

再現性と一回性

再現性の対義語を一日考えた挙句、最終的に一回性という言葉に落ち着いた。最初は新規性とか、独創性とか、純粋性とかで妥協しようと思ったんだけど、ふと寺山修司の「歴史の聖なる一回性」という言葉を思い出し、ピンと来た訳だ。 純粋認識批判の壁画で神を…

理詰めの果てにあるもの

僕の創作の特徴だと思うのだけど、文章にしても画像にしてもとにかく「再現性がない」ということ。一度造ったものを再び造り直すことができないし、正直文章を思い出せないこともしょっちゅうある。 「作品との関係性が薄いからそうなるんだ」と言われそうだ…

哲学とは奥の細道の無限性である

哲学というのは要するに、広義なもの、万様なものを限界ギリギリまで狭義に絞る行為だと思う。 例えば自分。日本に住んでいるというよりは大阪に住んでいるという方が近いし、ネットしているというよりはツイートしているという方が近いし、そういう「狭さの…

深淵の双子

一冊の詩の原本と小説の原本がそれぞれ在るとして、それを別の国の言語に翻訳する時、必ず詩の方が難易度が高くなることの理由を考えてみた。 例えばある国の単語をある国の単語に置き換える時、元の言葉が明瞭にフォーカスされていればいる程同等の単語に置…