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THINK ABOUT SOMETHING.

『ゆく』という思想

僕は「過去を清めればその今昔が未来を明け渡す」と考えているが、これってよくよく考えれば予言的な話かもしれない。


僕はなんちゃって決定論者だけど、時間軸における一つの断面から過去と未来を導くことは理論的に可能だと思っていた(アホだから)。


その後少しは賢くなって、予言の精度は情報量依存でもあると気付いた。例えば「今」だけに情報を局限してそこから天気を予報すると精度は低くなるが、情報の範囲を過去に遡っていけば遡っていく程予報の精度は高くなる訳だ。


これは人間にも当てはまるし、自分の未来を予言しようと思えば過去を清める、要するに過去をリアルにしなきゃ話にならない。言い換えれば欺瞞と美化を葬って生々しくすること、今現在この瞬間に自然推移的に繋げること、これである。


話は飛ぶがWEGOのロゴを見ていて、「ゆく」という行為は「背」をイメージするものだと思った。でも背中って個人史、言い換えれば過去の象徴だろう。それが未来的なイメージに繋がるのはどうも偶然ではないらしい。


それは単純なルーチンワークという意味ではなく、人間成熟してくると物語を「読む」のも「書く」のも濃厚になってくるということ。故に僕等は過去を読み切り未来を書き切り、「ゆく」必要があるのかもしれないな、と。