BLOG.NOIRE

THINK ABOUT SOMETHING.

世界を裏切ろう

僕は一時期引き籠りでニーチェみたいな創作をしてたことが在って、あの頃は本当に未練がなかったというか、それを捨てれた。僕はチキンなので痛いのはイヤだけど、「自分が死んだら世界が救われる」みたいなシチュエーションが起こったら(絶対ないけどな)、結構普通に乗れたと思う。


でも今は未練たらたら。凄くいい意味で、未練がましくなってる。というかそれが大多数なんだろうけど、それは社会生活と結び付いてるからで、僕はそこから浮世離れしてたから自分とその周辺を甘く見てた訳。


三島由紀夫というのはそもそも作家だろう。完璧には切り離せないがある程度俗から離れた世界に住んでたことになるし、そういう人は強者の意識で未練を燃やせてしまう訳だ。三島の場合やり方が切腹なので大分意味が違ってくるが、あれだけ自己犠牲に固執できたのは浮世離れの裏返しだ。


僕は感化されやすいから、三島には一時期憧れてたし、影響も受けてた。影響は今でも在るけど、昨日書いたように、自己犠牲の思想はもう要らないと思ってる。そこに具体的なロジックはないのだけど、俗に生きる方が人間的だなという、当たり前の考え方に戻ってきた訳。


未練がたらたらで、世界がぼろぼろになっても、それでいいじゃん。そこに一々恋みたいな大義を立てなくても、何かの未練が在れば自分に固執すればいい。行為は自分の為ではなく、ましてや世界の為なんかでもない。ダンテの言い方を借りれば「二人と共に」やればいいし、それがラブ&ピースだと思う。