読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

BLOG.NOIRE

THINK ABOUT SOMETHING.

神の不在証明 Ver1.5

定義
神は全知全能である


公理一
万物は時系列的に流転し、その時間は不可逆である


定理一
世界に同じものは何一つとして存在しない


証明一
同一物であれ時間と空間が違えば等価物ではなくなる。人間で考えるなら時系列的に姿形は変質していくし、仮に時間を止められて空間だけを移動したとしても、移動先での温度や湿度で肌身は変質し、移動元との同一性は保障されない。この時間は不可逆故に同一軸に戻ることはできないし、また空間に関しても万物が流転する以上、完全な同一軸に位置することは不可能である


定理二
数学は現実の近似にはなり得ても、現実そのものを記述することはできない


証明二
1+1=2は自明だが、これは本来前半の1と後半の1が等価物である前提が必要である。例えばリンゴが2つ存在したとしても、これは便宜的に2つと数えているだけで、厳密には異なるリンゴが1つずつあるのみであり、即ち1という整数は存在しても、各々の1が別々の1である限り、2以降の整数は本来カウントすることができず、等価物を前提としなければならない物量的数学に現実そのものを記述する力はない。また数学は無限小数を用いた所で力の無段階性を表現することはできず、例えば0.3141999...という無限小数と0.3142000...という無限小数があるとして、この小数点第四位の1と2を跨ぐ時に無段階の表現が不可能になり、何故なら0.3141999...と0.3142000...の中間値である有限小数0.3142を挟まざるを得ない時点で無段階が途切れてしまうからである。如何なる無限小数の如何なる位も繰り上がる際には有限小数を挟まざるを得ず、仮に有限小数を無視して0.3142000...に飛べば更に階段の段差が高くなるだけであり、動的な無限aと無限cを繋ぐ架け橋に静的な定数b(整数ないしは有限小数)を挟む時点で力学的数学はアナログ的表現――世界の実態的記述――の近似以上にはなり得ない


定理三
世界は不確定なもので構成されている(全ての式は無限に晒されている)


証明三
光速はプランク時間プランク長を移動するが、光速未満の速度で移動する距離をプランク時間まで分解した場合、尺度の最小単位であるプランク長を下回る移動量が観測されなければならず、仮にゼロとプランク長の中間値を取れないのであれば世界には静止と光速の二値しか存在しないことになり、そこから反証的に空間は無限の分解能を持っていることが導かれ、規定可能なものが概念として、規定不可能なものが実態としてあるのみである。もう少し厳密に定義するならば、速度が無限の分解能を持っていなくても、角度が無限に細分化できる時点で特定軸の移動量は無限に細分化できるし、その結果速度(あるいは力)の無限の分解能も対応的に保障されざるを得ず、これによりあらゆる定数的記述――静的状態の復元可能性――は否定され、近似を限界とした数学の断定不可能性と森羅万象の一回性は紐付けられる。即ち世界が定数的に構成されていれば森羅万象は復元され得るが、数学的に切り捨てられた端数が存在する限り、見掛けの初期値を揃えられたとしても森羅万象が復元されることはなく、その無限の端数はバタフライエフェクトの如く無限の未来を呈すことになり、従って汎神論的には不可知を免れても非汎神論的には不可知を免れず、また汎神論的な全知はあり得ても数学論的に全能はあり得ないのである


結論
故に全知全能の神は存在しない