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BLOG.NOIRE

THINK ABOUT SOMETHING.

学術的グーグルをアプリに

創作 アプリ

ScanSnapで自炊してた頃、OCRで文字検索できるようになることが一番嬉しいポイントだった。例えばレイ・カーツワイルのことを調べたい時に、手持ちの書籍全てに対して横断的に検索をかければ、書籍数が多くなればなるほど一つの学術的グーグルができあがる。

 

本来のグーグルはパブリックな情報の為の検索ツールだけど、この学術的グーグルは書籍が売られているものである以上、クローズドな検索ツールということになる。だから相当な書籍コレクターでない限り、情報の固有性は得られるかもしれないが、情報の量では本来のグーグルに匹敵し得ないだろう。

 

しかしこれが電子書籍ストアだとどうなるか。情報の量では依然として本来のグーグルに勝てないが、質と量を掛け合わせた総和で言えば、キーワードにもよるけど、パブリックな情報横断で得られるものを上回るのではないか。即ち図書館に引き篭もって資本論を書くような行為の効率が、格段に上がる訳だ。

 

それを実装するにはMusic Unlimitedみたいに、Book Unlimitedを作ってしまうのが理想だが、読書された書籍の比率で定額徴収を分配する、というモデルが本にも通用するのかどうかは分からない。それができればここから先のプランは意味がないけど、とりあえず書く。

 

検索ワードで引っ掛かった全ての書籍の全てのページの全ての該当行は、一行の場合無料でお持ち帰りできる(時間制限あり)。次に該当行を含んだ該当ページの前後数ページを、従量制でお持ち帰りできるという課金モデルを設け、これは単純に書籍のページ単価に掛け算した値段を徴収すればいい。

 

但し前後数ページのどこまで含めるかを決める為には、先ず読めなければ話にならない。だから人間が各ページを流し読み(≠ページの読破)できる最低限の速度に達する度に、そのページは購読しない限り一定期間開けなくなり、そうやってスピーディーにお持ち帰りするページ範囲を決定する。

 

言わば図書館の端から端までを、一瞬にして網羅的に全検索できるという偉業を、タブレットでやってのけるのだ。学術的な用途がメインになると思うけど、レンタルでも購買でもない『ページ買い』という新しいジャンルを築く。更にそれらをキュレーション的に再構築する機能もアプリに設ける。

 

これは著作者にとっては潜在ニーズの揺り起こしに繋がるし(購買されなくなるというオチはあるけど)、利用者にとっては上質な情報をサーフィンするツールとして、またそれをスクラップするアプリとして、とても重宝するだろう。世界中の総々たる書籍が研究の味方になる訳だ。

 

電子書籍ストアの中にもう一つの上質な学術的グーグルを作る。この構想は僕がユーザーなら飛びついて利用するし、キーワードに対する世界中の説明、世界中の視点、世界中の批評が一瞬で手に入るというのは、あらゆる学者にとって理想的な研究形態になるんじゃないかと思う。

 

デイトレードがかつて一部の人間の特権だったのが、インターネットの普及で市民権を得たように。世界中の全ての書籍を閲覧できるという一部の人間の特権を、条件付きでパブリックに。この構想には夢があるけど、Book Unlimitedまでの繋ぎにしかならないような気はするけどな。

 

でもよくよく考えたら、このアイディアはこのままでは複製を防げないな。スキャンできない紙があるように、スキャンできない液晶表示ができればいいのだけど、まだもうひと捻り要るな。

 

常時カメラを起動した状態で、顔認証し続けないと読み進められないとかかなあ。仮にスキャンしようものなら顔認証が途切れて、その途端アプリも強制終了すると。でもこういう回避策は、往々にしてクラッシュの原因になるからなあ。

 

追記だが、斜めからのスキャンやグラス型端末からのスキャンには対応できない為、いっそのことグーグルグラスのアプリにしてしまえば問題は一応解決する。解像度的に初期のそれでは厳しいと思うけど、これぐらいしか線はないなあ。