BLOG.NOIRE

THINK ABOUT SOMETHING.

思想

インスピレーションはクローズドなリンク

何となく思ったのだけど、新メニューを考えるのが創作だとして、「この食材は絶対違う」というのがあるだろう。例えば焼きそばの亜流を考えるとして、そこに納豆を入れるとか、普通はまああり得ない訳だ。 この「論外の選択肢」を外していくのは当然として、…

遠人愛を疑え

元々ないものが欠けていても人間はそんなに悲しまない。例えば目の見えないコウモリとか、色覚がない犬とか、それを悲観することはない。でも元々あるもの、あったものとなると、欠けた途端コウモリでも犬でも絶望するだろう。 目の前で悲劇的なことが起きて…

虚学と実学

僕には昔からパチプロの友達が居る。最初は同年代だけだったけど、サミーのレバー攻略が出回った時に、大阪有数のパチプロ集団と知り合うことになる。当時の2ch住民ぐらいしか分からんだろうけど、情報が出回った末期に西成の某店へパチプロが集まった日のこ…

写真のシーム、映画のシーム

物事は何かしら多義性を持っている。それを本義に集約するのが連続性や全体性の役割であり、この統合の中で個々の物事は肯定も否定もされ、最高の選択というのはそれを俯瞰できる者にしかできない仕組みになっている。 例えば眉間にしわを寄せている人が居た…

その名前、絶対につき Pt.2

要するに、ネーミングとは観念の収束的対置であり、絶対的なメタファーなのだ。そしてメタファーの根源に迫っていくのが、想念であり、本質の確定作業であり、対象の第一義はその彼岸へと集約され、そこで初めて観念の唯一性が立ち現れるのである――原理的な…

その名前、絶対につき

希少性と美的普遍化の間には一定の因果関係がある。これは全く新しくない意見だけど、希少性は相対的な価値観を煽り、本来普遍性足り得ないようなものまでも、普遍化される訳だ。 例えば松茸なんか、本質的に美味いものではない。毎日食べれたら誰も興味が湧…

ディレクションの根拠

ふと思ったんだけど、普通とは違う行動原理で動いてる人間って、その行動の是非はともかく、鑑賞対象として面白い。例えばマイク・タイソンとか、三島由紀夫とか、デュシャンとかだ。 彼等の行動原理の何が違うかと言うのを最近考えてたんだけど、要するに相…

リライトは黄金パターンの為にある

偶々ビートたけしと黒澤明の対談をYouTubeで観たけど、黒澤明の発言に「余計なものは要らない」というのがあって、本当にそうだと思った。 余計なものというのは要するに、一つの完成されたシンプルイズベストが先ずあって、そことの既視感を避ける為に試行…

黄金律は最終論じゃない

「ハッピーなものは華。それがハッピーだと思える君もまた華。そういう君達の集合が楽園となり、誰もが憧れる繁華街になる。だから振り向くよりも前に進もう。堕ちるよりも高く飛ぼう!」 ある神学者は「人々次第で世界は今すぐ楽園になる」と言ったけど、彼…

一回性という名の出逢い Pt.2

昨日つぶやいた一回性というのは、出逢いのことであり、純粋偶然性というのは、すれ違いのことである。内的必然性の紐が解かれた状態の自由は、何にも出逢わないし、逆に我に紐付けられた自由は、偶然性という出逢いを呼び込む。 これは赤子の頃の自分と今の…

一回性という名の出逢い

少なくともツイッターは僕の場合、偶然性の組織化=ディレクションでやってるつもりだ。明日のツイートはどうなるか分からないし、明後日のツイートなら更にもっと分からないし、そしてツイッターを始めた初日から考えれば、今の自分は想像以上にロジカルに…

神が生まれた瞬間

独我論という訳じゃないんだけど、斉藤和義っぽく言えば「誰もが誰よりも神話している」のが世界の構造だ。 我以上に尊いものを置かない所から、神話が始まる。言わば主人公を自分に設定し、主観を絶対化することで世界はその人の舞台になる。僕にとっては僕…

自由とディシプリン

紐付けからの飛翔はディシプリンを前提として、自由を帰結とするけど、紐なしからの飛翔は自由を前提として、それ自体が枷になることを帰結とする。簡単に言えば子供が順を追って大人になるか、段階をすっ飛ばして大人になるか、その違いだ。 言わば「世界が…

ディレクションの何たるか

ルーチンワークの外側で活動してる人なら分かると思うけど、論文でも、創作でも、試合でも、特攻して初めて見えてくる境地というのがある。いわゆる「偶然性の組織化」というやつだ。 初めから全体像が見えてしまってる創作というのは、基本的につまらない。…

過ちを繰り返さないスピードで

以前にもつぶやいた通り、ロジックと正義は繋がってると思うけど、これは恋的なものからどんどん離れていって、愛的なものに流れていくということでもある。厳密には違うんだけど、要するに隣人愛から遠人愛への、完璧主義への個性の統合だ。 一方でそれは個…

次の思想は『風』

先週から文学の執筆を再開した。手始めに三章を完成させたけど、次の四章は中々手こずる予感がする。FFじゃないけど、火、水、風、土のそれぞれの思想を展開したいと思ってて、しかし風のそれが中々イメージが湧かないのだ。 僕はサンプリングを堂々と使うの…

あの素晴らしい躁をもう一度

聖母被昇天という絵画を見た時に「我昇天」という言葉を思い浮かんだけど、今度は自堕落(横溢)に対する言葉として「被堕落(決壊)」という言葉を使ってみよう。結構いろんなものを照らし得る強度を持っていると思うし、自動書記の可能性を押し広げる光に…

決壊こそがドラマ

ツァラトゥストラとカラマーゾフだと、どう考えても作品としてカラマーゾフの方が上位構造だ。ほとんど一人の人物が話を進めていくツァラトゥストラは、その構造上欺瞞や独善といった綻びが出てくるからだ。 バフチンが言うようなカーニバル文学は現実の近似…

再現性と一回性

再現性の対義語を一日考えた挙句、最終的に一回性という言葉に落ち着いた。最初は新規性とか、独創性とか、純粋性とかで妥協しようと思ったんだけど、ふと寺山修司の「歴史の聖なる一回性」という言葉を思い出し、ピンと来た訳だ。 純粋認識批判の壁画で神を…

理詰めの果てにあるもの

僕の創作の特徴だと思うのだけど、文章にしても画像にしてもとにかく「再現性がない」ということ。一度造ったものを再び造り直すことができないし、正直文章を思い出せないこともしょっちゅうある。 「作品との関係性が薄いからそうなるんだ」と言われそうだ…

ロジックは正義の世界か

漠然と直観したのだけど、ロジカルになるということは正義に近付いていくということじゃないのか。もちろんロジカルな欺瞞というのも在るけど、そこさえ監視していればロジックの宿命として正義に帰結せざるを得ないからだ。 その条件自体に無理が在るのだが…

民主主義と革命

どっちつかずな時に何を重んじるかというと、それは隣人だ。両方が隣人の時は少し判断に悩むが、基本的に身内を贔屓するのが普通だ。例えば身内と赤の他人が口論していて、相手の方が正しいとしてもそれに乗る人など居ないだろう。普通は身内を擁護するし、…

戦争と楽園は不可分なもの

家族愛と世界愛は同じようなものか、ということを考えてみた。家族は一時的に憎たらしい時期が在っても、結局同じ屋根の下で寝る人間だから、愛憎半ばで暮らさざるを得ない不可避性が在るけど、世界も一緒だと思う。 なんか例えがおかしいけど、仮に犯罪者に…

中庸から離れよう

二つの拮抗が在ってその中間に落とし所を求める、というのはよく在る話だ。例えば制服じゃない職場だからと言って身だしなみばかり気にし過ぎるなという考えと、逆に極端にKYな身だしなみでもそれはそれで恥ずかしいという考えが在って、誰もが「こんなもん…

世界を裏切ろう

僕は一時期引き籠りでニーチェみたいな創作をしてたことが在って、あの頃は本当に未練がなかったというか、それを捨てれた。僕はチキンなので痛いのはイヤだけど、「自分が死んだら世界が救われる」みたいなシチュエーションが起こったら(絶対ないけどな)…

弱者の意識

弱者の意識ってそんなに悪いもんじゃない。むしろそれを失ったら人間終わりで、自信の在ることにしか手を付けてないことの裏返しだ。もちろん適材適所的な限界は在るけどね。 以前にもつぶやいた気がするが、自信が覚悟への隙間を埋める時、弱者の意識が生じ…

知ったか音夢の革命講座

論理だけでは革命にならないが、詩を総柄にする革命も短命だ。写実的な道義を重ねた果てに抽象を刹那射抜く、それが革命の本来の在り方であり、不可分な世界の一側面を奉るその本性に拠って、全ての革命は結局滅ぶのである。―知ったか音夢の革命講座― ゆえに…

思想に完成はない

思想書というと大袈裟だが、思想的な体系を造り上げるのが僕の今の目標で、でもこれは後半になればなるほどこじ付けの要素が強くなるということに気付いた。 これは只の怠惰なのかもしれないけど、思想的な本を書いている時、道中の全体性をある程度守りたく…

純愛は洞察から

本気の恋愛が先ず在って、それの為に仮初の恋愛を遊び抜く。そういう恋の形態が在ってもいいだろうと常々思うのだけど、熟した頃にもう一度気持ちを確かめ合って、それが実は幻想だったなら別れればいい。こういう形態こそが最終的に、「純愛の形」になるん…

哲学とは奥の細道の無限性である

哲学というのは要するに、広義なもの、万様なものを限界ギリギリまで狭義に絞る行為だと思う。 例えば自分。日本に住んでいるというよりは大阪に住んでいるという方が近いし、ネットしているというよりはツイートしているという方が近いし、そういう「狭さの…