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THINK ABOUT SOMETHING.

黄金は我が内に

昨日のツイートだが、要は「過去から未来まで筋を通す」ということ。そしてこの一筋の昇り矢を、螺旋の芯とすることが可能かもしれないとふと気付いた。


神や楽園も悪くはないが、抽象的過ぎて掴めないまま終わることも大いに在り得るから、神学よりももっと町規模レベルの思想にしようと思ったら、個人史を芯に据えるやり方が妥当な訳だ。


神は分からないけど、自分以上に自分を知り得る者は他に居ない。故にこの原則に立って言えば、万人万別の個人史こそ最も破壊力が高いということになる。芸術というのはその人間の「覚りの総柄」で形成されるからね。


過去から未来まで筋を通すことができれば、昇る螺旋も真っ直ぐ伸びる。しかし事を起こそうと決起した時に、これが神だと人によっては弛んでしまう。あまりにも遠過ぎるから実感が湧かず、張り詰めた緊張を持続できない訳だ。


これが個人史だとそうそう弛むことはない。僕は個人史と神話は突き詰めると構造的に類似すると思うので、神話の広さや深みは自分の中にも存在し得ると考えるけど、その最高峰は最もリアルに感じる当事者でしか到達し得ないし、そのことを僕等は無意識的に、信じていると思うのだ。


神も個も信に足るが、個はことごとく報われる。他者の深淵を他者に覗ける訳がないから、誰もが追い求める答も、誰よりも深い覚りも自分の中に在る。自分の力を信じるというのは、こういうことなのかもしれないな。