BLOG.NOIRE

THINK ABOUT SOMETHING.

創作

アイデア論

アイデアを考えるとき、課題を設定してそれを克服するという方法がある。このとき最も陥りやすいミスというのが『課題を克服したときに得られる価値』を見極めないまま克服に夢中になること。そして克服したときにカタルシスと価値の高さを混同してしまい、…

Your body is a battleground

Supremeの元ネタの可能性もあるバーバラ・クルーガーのこの作品。『Your body is a battleground』をFuturaフォントの斜体で描き、赤ボックスのなかにそれを埋めるという手法がSupremeの元ネタというわけで、SupremeもこのFuturaを使用している。 そこからイ…

私のコピーライティング Pt.2

読み通りであるということは言葉の動線が自然であるということ、読み外れであるということは言葉の動線が自然から外れてるということ。例えば『思った通りには』と来れば、その後の言葉の動線は大抵『いかない』に行き着き、それ以外の言葉に行き着くのが動…

モンスターは死せり

原型は違うけど、昔《無邪気さは、無敵なのさ。》というコピーを考えたことがある。このコピーに対する当時のイメージと今のイメージが変わったということについて書く。 このコピーは《夢に敵無し。》という、漢字率も含めお堅い文字列から出発したのだけど…

《gamu.jp》のスローガンの変遷

《gamu.jp》のスローガンの変遷を書いてみよう。 メインページのキービジュアルその1。ファレルの《i am OTHER》の完全なパロディーだが、MiiMというのはMEMEの言い換えであり、ABBAのようなその左右対称性が最初は気に入っていたが、これではどこまで行って…

私のコピーライティング

コピーについて思うことを書こう。 コピーの個人的な理想形というのは、日常で先ず登場しないクリティカル口語・文語・文法にある。《どこにでも登場できるものではなくここにしか登場できないもの》がそれであり、日本語のコピーで自分が一番好きな《不思議…

第四回文学フリマ大阪、初参加の感想

第四回文学フリマ大阪、初参加の感想です。来場者視点と言うよりも、出展者視点にて。 先ず僕たちは初参加だったので、いろんな不備が目立ちました。事前に調べておいた必要物は用意しましたが、例えばテーブルクロスにしてもアイロンをかけた方が良かったで…

第53回宣伝会議賞に際し思ったこと

最近、第53回宣伝会議賞の作品を考えてばかりいる。 何年か前に確か15件ぐらい出したのかな、それが全部玉砕したのもあって、その翌年とかは素通りしてしまったのだけど、今年はまた頑張ろうと思って取り組んでいるところだ。 そこで思ったのが、言葉に対す…

創作方法論

例えば『人々』というただそれだけのことを『Understar Mages(星の下の魔法使いたち)』と言い換えれば雰囲気が出る。この時『人々≒Understar Mages』な訳だが、『=』ではなく『≒』なところがミソで、あまりに=から離れ過ぎるとそれは原像のモザイクにな…

家庭用カラオケのアイディア

できるかどうか分からないけど、ノイズキャンセリングの仕組みを利用し、マイクが拾った歌声の逆位相を発生させ、歌声をリアルタイムで消音し、歌い手と聞き手はオーバーヘッドタイプのヘッドフォンを着用。そこにマイクから無線で歌声を飛ばせば、家庭内カ…

オリンピック的視座

燻し銀のあらゆる経路を経た後の黄金としてのゴール。あるいはゴールそれ自体が直接的にやって来るケース。前者を『肉迫型直観』と呼ぶとすれば、後者は『純粋型直観』であり、世の中で一般的に言われているインスピレーションというのはこの純粋型に相当す…

Webサービスのアイディア

ワールドカップに際し思いついたサイトのアイディアを書こう。YouTubeは楽曲の解析の為に音声解析をしていると思うのだけど、それを音声認識してテキストデータベースも別に設ければ面白いことができる。キーワードによるシーン検索だ。 例えば自分の好きな…

学術的グーグルをアプリに

昔ScanSnapで自炊してた頃、OCRで文字検索できるようになることが一番嬉しいポイントだった。例えばレイ・カーツワイルのことを調べたい時に、手持ちの書籍全てに対して横断的に検索をかければ、書籍数が多くなればなるほど一つの学術的グーグルができあがる…

アプリのアイディア

できるかどうかはともかく、iOSとかAndroidのアプリを考えてみた。最近のスマホには音声認識が標準搭載されてると思うが、あれはあくまで平均的な声紋というか、平均的な音声の波形に合わせてしゃべらなければならず、お年寄りやかくぜつの悪い人とは相性が…

最後という言葉は幻想だ

音楽制作の一手にも、小説執筆の一手にも、果たして神の一手は存在するのか。仮に歴史的終末における最高傑作への一手一手がそれだとするならば、そこには多分に『本質の見透かし』が要求される筈で、トライアンドエラーの無限分のボリュームがその一手には…

ゼルダと最後の審判

ミスチルの歌詞じゃないけど、気がつけばそこにあるものなのか、気がつけば何も残らないのか、それこそが美の実態で、前者が『静かなるもの』だとすれば、後者は『虚ろなるもの』であり、美は本来前者の側にある。即ち、美とは飾らなくてもそれ自体で存在す…

words are very unnecessary

ゼルダが偶然の産物か必然の結晶かということについて、たまに考えるんだけど、もちろん両面あるのだとしても、どちらかと言うと後者寄りのような気がしてきた。 クリティカルがあんまりないという側面はあるけど、任天堂ゲームのハズレ率の低さは割と凄い。…

打率の哲学

さっきのつぶやきだが、少し誤りがあった。一回性への到達というのは『絞り切る』『力尽きる』ということだから、偶然性のスタートラインを終点へと詰める、というのは誤りで、全回性という脱力状態から一回性への伸び代は一定の筈だ。 厳密に言えば他者から…

偶然性のスタートライン

コピーライティングにおける必然性というのを考えてみた。これは作曲でも同じことが言えると思うけど、素敵な言葉(ないしは旋律)というのは普遍的であればあるほど誰の目にも明らかに素敵であり、それは他者が作ったものでも自分が見つけたものでも同様に…

理想はデジャヴレス

考察する価値があるかはともかく、僕がコピーを書く時と、普通の文章を書く時の頭の使い方には違いがあるみたいだ。結論から言えばコピーを考える時、僕は『発散しない程度に想像の端っこを取りに行く』ということをやっていて、そうすることで独創的にもな…

アートは奇数的であるべきだ

ほぼ日手帳コピー大賞に応募するコピーを考えているが、コピーにしろアートにしろ『偶数的なものは弱い』というのを前々から思ってて、今回その思いがより確定的になった。 例えば一個没にしたコピーを挙げるけど、『せいかつの一部に、せいかつの○○を。』と…

ソリッドに、シンプルに

僕は昔宣伝会議賞に何通か応募したことがある。一課題に集中して応募したのではなく、一課題につき一応募を複数課題、というやり方だった。 結果から言えば落ちたんだけど、何故そういうやり方をしたかと言えば、『本格的な人間は百単位、千単位で応募する』…

独創性の聖なる肯定

神谷英樹のツイートをお気に入りに入れたけど、その内容で思うところがあったので書く。要するに、黎明期における独創性の可能性みたいな話だ。 これについては僕も再三言ってきたと思うけど、独創性というのは基本的に『堕りていく』という行為なんだよな。…

放たれるべくものとして我はある

僕は万回創世をやり直しても万回造られたであろうものを『原理的なもの』と呼んでいるが、これは人物に対しても適用することができ、万回生まれ戻っても万回造られたであろうものも同じく原理的なものなのだ。僕は長年これを神聖視してきたけど、どうやらそ…

マイノリティーの究極へ

1/1の深淵も100/100の深淵も同じ普遍的終末ではあるが、前者は分析心理学を応用した拡張的な普遍的終末であるがゆえ、深みという点で後者には勝ち目はないが、同じように他者に適用できるかと言えば疑問が残る。自己啓発の類のことだ。 例えばドストエフスキ…

精神の永久機関=半永久機関

先日つぶやいたエロスというのは言わば『自動運動』のことだから、自然体=収束する無制約とはまた意味が違うし、そしてその運動力を激化させることを『あるがまま』と呼んでいる。ややこしいけど、あるがままにはあらゆるストレス的なものも含まれていて、…

あるがままであれ

自由を『誰の為でもない自己目的を果たせる力』と定義した場合、それは過去に向かって空想的に巨大化し、未来に向かって現実的に巨大化する。これは人間の成長が上積み式という自分の考えに繋がるし、次第に実相が把握できる訳だ。 小さい頃は宇宙飛行士を夢…

夢の理論

例えばそんなにしんどくない仕事をしている時でも、「これはしんどいしんどい……」と自分に言い聞かせれば実際にしんどくなってくる。逆にかなりキツい仕事をしていても、常に気を張ってればしんどいとは思わなくなる。 何が言いたいかというと、精神はフォー…

恐れずにバカになろう

ツイッターをやっている時につくづく思うんだけど、『記述する癖』を習慣化するのはとても大切なことだ。 例えば僕が意識的に物を書くようになったのは、中学生の頃からだ。その時の文章(記述)を今になって見返すと、恥ずかしくて消してしまいたいぐらいの…

敷居放棄に到るまで

僕は『分かりやすい企画』というのが基本的に好きじゃない。最近で言えばソウルサクリファイスの救済と生贄みたいなシステムがそれだ。 以前もつぶやいたけど、分かりやすい企画というのは説得力があるから基本的に通りやすい。でも本当に熱いのは『簡単には…