BLOG.NOIRE

THINK ABOUT SOMETHING.

2011-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ファイトクラブ批判

精神的豊穣と物質的豊穣について考えてみることにしよう。 精神的豊穣を「最後に拠点となるもの」、物質的豊穣を「精神を仄めかすもの」だと定義して、出逢いの入り口はどこまで行っても物質側(外見)だから、精神の翻訳者としての服装がそこで生きてくる訳…

センスの何たるか

「センスを磨け」という言葉がある。これは正直うろ覚えだが、寺田克也はこの言葉に対し「センスなんか誰でもあるわ」と答えていた筈で、これは一瞬納得してしまいかねないのだけど、多分違うな。 確かに飛び抜けて素晴らしいものは誰が見ても素晴らしいと感…

梅干万能論

昨日の話の続きだが、局所的な和食の代表例は「梅干」だ。これは本質的にそれ程美味いものではないけれど、日本人に生まれた時点で弁当などで頻繁にお目にする訳だ。 そうやって繰り返し繰り返し口に含んでいる内に土着的な関連付けが起きる。つまり空腹のど…

万国万別のデフォルメ

年齢を重ねると感情の種類が色々増えていくけれど、もちろん正の感情ばかりではなく負の感情も底深くなっていく。 但しこれは一概に悪い側面ばかりでもなく、単体ではノイズでしかないような感情もその他の感情との協奏で神曲に化け得るから、大人には大人の…

僕達にはロールプレイの権利がある

結構前まで感情というのは不可抗力のものだと思っていたが、どうやらそういう訳でもないらしい。 「味覚は変わる」という言葉があるけど、正確に言うと味覚自体は間違いなく変わらない。昔嫌いだったものが好きになったとしても、味の感覚そのものは絶対変わ…

FATE'LL BE EDEN

(ツイッターの)プロフィールを更新したが、ここに書いてあることは時間的には負の因果だ。普通因と果は未来に対して結ばれるものなのに、過去の為に因を踏むということを言っているからだ。 これは「個人史が清められるか呪われるかは今次第」ということだ…

人はみな変態

シルバー事件の中で「人はみな変態ですよ」という台詞があったが、人間の極端に狭いスイートスポットを剥き出せば本当にその通りだと思う。 食を一つ取っても理解できない趣向があるし、服を一つ取っても理解できない趣向があるし、全てのフェティシズムがス…

ビデオとカメラの素晴らしさ

本職じゃないので確信はないけど、ビデオは平均値の世界で、カメラは最大値の世界だ。 例えば歯磨きしている所をビデオで撮ったとして、その映像は平均的に何の変哲もないが、逆にカメラで撮った場合撮ったタイミングによってはものすごく変顔になったりする…

大必然性という理想

文化が歴史化するとそこに文法(伝統)が生じるが、これを一切踏襲しないで創造するということは先人がありとあらゆる角度から検証した必然性を放棄するということ。伝統にはそれなりの根拠がある訳だ。 但しこの構図は文化史が深まれば深まる程その色を濃く…

君がニヒリストで終わるその前に

人間は真贋の真を選び抜いてきた場数によってその魅力が決まる。これは服装一つ取ってもそうだし、仕草一つ取ってもバレてしまうものである。 本当に誰得な話だが、僕は昔「ある一線を超えたらその中で一番性格のいい子と付き合う」と言ったことがある。この…