BLOG.NOIRE

THINK ABOUT SOMETHING.

絶対デザイン

数あるデザインのなかから、百人中百人がそれを選ぶ絶対デザインは存在するのか……ということを考えていた。答は単純で、《人に何かを強いる》ということは本質的に不可能だから、デザインとは《選択を誘発されるもの》と考えざるを得ない。 つまり《選択を強…

アイデア論

アイデアを考えるとき、課題を設定してそれを克服するという方法がある。このとき最も陥りやすいミスというのが『課題を克服したときに得られる価値』を見極めないまま克服に夢中になること。そして克服したときにカタルシスと価値の高さを混同してしまい、…

フォルメルとアンフォルメル

内在確率とはつまり『それ以上禁じられる別様残率』を意味するので、許可空間が∞のとき内在確率は100%になり、許可空間が1のとき内在確率は0%になる。この内部方向というのは別様残率がなくなっていく涅槃の方向であり、外部方向とはその対極であり、フォル…

真心について

疑問符が腑に落ちるのが『真心』ならば、そうじゃないのが『言い訳』だ。真心はシンプルに言い放つことができるが、言い訳は何かを誤魔化す以上シンプルにはならない。長文にならざるを得ない文章というのは大体言い訳と思えばよく、論考がこれに使われたら…

Your body is a battleground

Supremeの元ネタの可能性もあるバーバラ・クルーガーのこの作品。『Your body is a battleground』をFuturaフォントの斜体で描き、赤ボックスのなかにそれを埋めるという手法がSupremeの元ネタというわけで、SupremeもこのFuturaを使用している。 そこからイ…

私のコピーライティング Pt.2

読み通りであるということは言葉の動線が自然であるということ、読み外れであるということは言葉の動線が自然から外れてるということ。例えば『思った通りには』と来れば、その後の言葉の動線は大抵『いかない』に行き着き、それ以外の言葉に行き着くのが動…

モンスターは死せり

原型は違うけど、昔《無邪気さは、無敵なのさ。》というコピーを考えたことがある。このコピーに対する当時のイメージと今のイメージが変わったということについて書く。 このコピーは《夢に敵無し。》という、漢字率も含めお堅い文字列から出発したのだけど…

《gamu.jp》のスローガンの変遷

《gamu.jp》のスローガンの変遷を書いてみよう。 メインページのキービジュアルその1。ファレルの《i am OTHER》の完全なパロディーだが、MiiMというのはMEMEの言い換えであり、ABBAのようなその左右対称性が最初は気に入っていたが、これではどこまで行って…

私のコピーライティング

コピーについて思うことを書こう。 コピーの個人的な理想形というのは、日常で先ず登場しないクリティカル口語・文語・文法にある。《どこにでも登場できるものではなくここにしか登場できないもの》がそれであり、日本語のコピーで自分が一番好きな《不思議…

《宿す》ではない、《宿る》なのだ

パフォーマンス(形式)は起こすものか、起きるものか。形式というのは精神の帰結だから、形式そのもののコピーはできない。つまり、その精神は形式に帰結する精神と一致しない。では精神そのもののコピーが可能かというと、精神をコピーする精神にその精神…

第四回文学フリマ大阪、初参加の感想

第四回文学フリマ大阪、初参加の感想です。来場者視点と言うよりも、出展者視点にて。 先ず僕たちは初参加だったので、いろんな不備が目立ちました。事前に調べておいた必要物は用意しましたが、例えばテーブルクロスにしてもアイロンをかけた方が良かったで…

哲学史は終わらない

思考整理。僕の100mの記録が15秒台だと仮定する。ここに『彼の100m走は何秒台か』という議論が発生したとして、反論の最も少ない地点が真理に最も近い地点だという仮説。 例えば「彼は9秒台だ」という説を唱える人間がいたら、そこには多大なる反論が生まれ…

イメージの動体

若い頃というのは、絶対に交際できないという前提を無視した理想の相手を想定しながら自慰をする。性器を羅針盤に性的興奮を検索し、最高峰のそれで自慰する訳だけど、『世界に二度と同じことは起こらない』という前提で行けば、この自慰は絶対に再現できな…

可能と不可能のアウフヘーベン

『絶対はない』という前提から開始した場合、世界は二値にならないので、『impossible is nothing』を0と1と9で記述することができる。初めに0.XX...XをA(可能性)、0.YY...YをB(不可能性)とする。 A+B=1とした場合、X=0且つY=9の時その位は否定、X+Yで位…

差異とアウフヘーベン

こいつには敵わないという相手の下位で棲み分けするのではなく、こいつには敵わないという相手と水平に棲み分けすること。世界はこの意味での水平移動において無限なのである。 つまり垂直移動――ボルトを頂点にその下位を万人が走るようなもの――は有限で、頂…

夢に敵無し

『ライバル(自分以外の夢)に勝てるか』という視点で言えばその限りではないが、『夢の障壁を越えられるか』という視点で言えば夢に敵はない。夢が夢未満の何ものかとぶつかっても、夢の側が必ず勝つという視点だ。そこで負ければ夢ではないことの証明なの…

人間の振り幅

バランス論の延長。人間の『振れ』を見たくなったら、神経質なこと、言い換えれば『発散』ではなく『収束』をやるといい。例えば針の穴に糸を通すとか、全方位に動ける(発散)にも関わらず、一筋の動線に束ねる(収束)というようなことをやればいい。 これ…

エンド・オブ・バランス

繊細でったり美麗であったりする旋律って、それに対応する繊細であったり美麗であったりする人間の音楽という固定観念が先ずあって、対照的な強者がそのタッチに触れることは、音楽史に詳しくないけどあまりないように思う。 ところで僕が最近よく考えるのが…

第53回宣伝会議賞に際し思ったこと

最近、第53回宣伝会議賞の作品を考えてばかりいる。 何年か前に確か15件ぐらい出したのかな、それが全部玉砕したのもあって、その翌年とかは素通りしてしまったのだけど、今年はまた頑張ろうと思って取り組んでいるところだ。 そこで思ったのが、言葉に対す…

創作方法論

例えば『人々』というただそれだけのことを『Understar Mages(星の下の魔法使いたち)』と言い換えれば雰囲気が出る。この時『人々≒Understar Mages』な訳だが、『=』ではなく『≒』なところがミソで、あまりに=から離れ過ぎるとそれは原像のモザイクにな…

グレーの解釈

なんとなくグレーについて語ろうと思う。うろ覚えなので具体名は書かないが、随分昔にA社が音楽CDのコピーガードをすることで話題になった。これの是非はともかくとして、そこにある建前が本音と一致してたらこの会社はバカだなーって思ってた。 その当時は…

everything to one thing.

アルマーニの「偽物が嫌いだ」という発言をたまたま見つけたが、『本物=だらしなさの対極』にあるなといつも思う。もしだらしない方向に本物があるのなら、本物は自動的に無限生産されるものということになるし、しかし本来自然状態に文化などない。 だらし…

フォーマリズムとアンフォルメル

オリンピックというのは完全性に近づく行為だが、完全性そのものには全く面白みがない。例えば完全性はコンピュータで実行可能だが、理想のフォームをミニマルに寸分の狂いなく繰り返し、道の完全な中央を走り続ける100m走のCGがあっても、何が面白いのか。 …

パイオニアの補正

なんとなく藤原ヒロシのことを考えていた。そんなに詳しくないんだけど、日本のDJの先駆けらしく、昔読んでたファッション雑誌のいろんなところに現れたものだ。しかし当然のことだけどパイオニアとベストプレイヤーは別だと僕は思っている。 ただ『ベストプ…

遠くか否かが問題なのだ

無限性原理が導くのは『類似の最終的な無効化』であり、即ち類似は問題ではなく、遠くか否かが問題なのだ。例えば角度が1度違う直線が二つあるとして、それらはやがてお互いの隔たりをとてつもなく大きくしていくだろう。これはリニアだが、初期値鋭敏性を得…

芸術量産機

昨日の続きだが、例えば『ピアノが上手くなりたい』という初期値のアトラクターの場合、これはもう才能依存だ。熱量をどれだけかけても『超えられない壁』が出てくるし、しかしそれをストレンジアトラクター的に解釈すれば、目的外の約束――即ち芸術の爆発――…

『継続は力なり』の理論的証明

『継続は力なり』を理論的に証明しようと思う。先ず東にプランク長進んだ時の東方向への移動量は、元の地点よりプランク長。この移動線を北東ないしは南東にずらしていくと、東方向への移動量は徐々に狭くなり、北ないしは南のゼロをピークに無限に細分化す…

ヴァンパイア理論

『もし、一が神であるならば、無限大は、悪魔である』という言葉がある。シモーヌ・ヴェイユの言葉だが、この一という数字が神ならば、この数字は死んでいる。これは一そのものが無限だからであり、無限に確定できない彼岸がそれならば、神は死んでいる。 し…

タイムパフォーマンス

アイデアというのは大別して二つあると思う。一つは『アップデート』、一つは『イノベーション』だ。アップデートは既存のモノを理想化する行為であり、サブカテゴリーには自動化、無線化、小型化、円滑化、高速化、複合化、補完化、効率化、一般化、簡易化…

家庭用カラオケのアイディア

できるかどうか分からないけど、ノイズキャンセリングの仕組みを利用し、マイクが拾った歌声の逆位相を発生させ、歌声をリアルタイムで消音し、歌い手と聞き手はオーバーヘッドタイプのヘッドフォンを着用。そこにマイクから無線で歌声を飛ばせば、家庭内カ…